体重は落ちているのに、なぜか疲れやすい。そう感じる方に読んでほしい話です。
GLP-1製剤(マンジャロ)で体重が落ちている方の採血結果を拝見する機会が増えました。数字を見ながら、いつも気になることがあります。
「体重は減っているのに、なんとなく体が重い。疲れやすい」という声を聞くことがあります。採血結果を見ると、その理由が見えてくることがあります。
よく見るパターン① 肝臓の酵素(AST・ALT)が低い
AST・ALTは「高いと肝臓が悪い」というイメージがありますが、低すぎるのも気になります。オーソモレキュラー医学の観点では、これらの酵素が働くためにはビタミンB群が必要です。数値が低い場合、Bが不足しているサインである可能性があります。
| 項目 | よく見る数値のイメージ |
| AST | 10〜14 U/L(基準値内だが低め) |
| ALT | 同様に低め傾向 |
※ 基準値内であっても、オーソモレキュラー的には「最適値」とは言えない場合があります
よく見るパターン② 鉄が足りていない
Hb(ヘモグロビン)が11台という方も少なくありません。血清鉄やフェリチンまで測れていない場合がほとんどですが、潜在的な鉄欠乏が隠れている可能性があります。フェリチンは「貯蔵鉄」の指標で、Hbが正常でもフェリチンが低ければ鉄は枯渇しかけています。疲労感、冷え、集中力の低下はここと関係していることがあります。
よく見るパターン③ タンパク質が少ない
TP(総タンパク)やAlb(アルブミン)が低めの方も目立ちます。GLP-1製剤で食欲が抑えられると、タンパク質の摂取量も自然と減ります。筋肉の材料も、体の修復に必要な材料も、タンパク質です。体重が落ちても筋肉まで落ちてしまうと、基礎代謝が下がって逆効果になりかねません。
体重を落とすことと、代謝の回る体を作ることは、同じではない。
では、何をすればいいか
難しいことを言いたいわけではありません。マンジャロで食欲が落ちている分、食べるものの「質」をより意識してほしいのです。
タンパク質(肉・魚・卵・豆類)をしっかりとること。ビタミンB群を意識すること(レバー、豚肉、卵、緑黄色野菜)。鉄も同様です。場合によってはサプリメントで補うことも選択肢になります。
体重が落ちることは目標のひとつです。でも、代謝が回って、エネルギーがある体になることが本来のゴールのはずです。採血結果はそのヒントを教えてくれます。
※ この記事は一般的な傾向をお伝えするものです。個々の採血結果の解釈や栄養補充の判断は、必ず担当医にご相談ください。当クリニックでは、採血結果を踏まえた栄養指導も行っています。







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